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カテゴリ: 政治
トランプは、何が間違っていたのか?
バイデン新大統領で米中・日米はどうなる?
(11月15日現在)
中国に自由は来るか?日本は、どうすればいいのでしょうか?
6月4日は、中国の天安門事件から29年です。
「天安門事件」とは何でしょうか?
第2次大戦終結後、世界は米ソ冷戦の時代になりました。
ところが、1980年代半ば、ゴルバチョフがソ連の書記長になる
と情勢が変わってきた。
ゴルビーは、「ペレストロイカ」をはじめ、ソ連で「民主化」
「自由化」が進みそうなムードになってきた。
ソ連と同じく「共産党の一党独裁国家」である中国でも、変革
の波がやってきました。
自由化推進の中心人物だったのは、胡耀邦共産党中央委員会総
書記です。
彼は、中国版「ペレストロイカ」をしようとした。
ところが、実際の最高権力者だったトウ小平は、これに反対で
した。
胡は1987年1月、失脚。
そして、1989年4月15日、心筋梗塞で亡くなります。
同年4月17日、北京で学生たちが追悼集会を行います。
それはほどなく「民主化要求デモ」に転化し、全土に拡大して
いった。
同4月21日、北京デモの参加者は10万人まで膨れ上がりました。
さらに5月になると、50万人まで増えた。
そして6月4日、ついに中国のトップは、「デモを武力で鎮圧せ
よ!」と命令しました。
これがいわゆる「天安門事件」です。
犠牲者数、中国は319人としている。
誰にも正確な数字はわかりませんが、欧米では「3000人」とも
「1万人」ともいわれています。
▼天安門事件とベルリンの壁崩壊
さて、天安門事件があった1989年、
「歴史的大事件」が起こりました。
「ベルリンの壁崩壊」です。(1989年11月9日)
ドイツは第2次大戦後、西ドイツと東ドイツに分断された。
二つの国は、「ベルリンの壁」によって、物理的にも分断され
ていた。
これが崩壊し、90年10月には、東西ドイツが再統一された。
そして、1991年12月には、共産主義陣営の総本山ソ連が崩壊し、
冷戦は終結したのです。
89年、中国で起こった「天安門事件」、ドイツで起きた「ベル
リンの壁崩壊」。
「どちらが歴史的大事件か?」と聞かれれば、ほとんどの人が
「そりゃああんた、ベルリンの壁崩壊さ!」と答えるでしょう。。
なぜ?
「ベルリンの壁崩壊」の後、東欧・ソ連が民主化されていった。
しかし、「天安門事件」の後、中国の体制は、まったく変わら
なかったからです。
▼滅びたソ連、生き残った中国
ところで、なぜソ連は崩壊し、中国は生き残ったのでしょうか
?
私は、「国家ライフサイクル理論」で解釈しています。
ロシア革命が起こったのは1917年。
ソ連建国は、1922年。
中華人民共和国が誕生したのは1949年。
ロシア革命の32年後です。
ペレストロイカがはじまった時、ソ連はとっくに成熟期でした。
ソ連は、独裁者スターリンの時代(1924~1953年)に成長期を
むかえ、一気にアメリカに次ぐ超大国になっていた。
一方、中国が成長期に入ったのは、トウ小平が開放路線を決意
した1978年末。
天安門事件が起こったのは、成長期の前期であり、共産党には
勢いがあったのです。
ペレストロイカに誘発され、自由化・民主化運動が起こったも
のの、それは政権を転覆させるほどにはなりませんでした。
ちなみに、2000年代半ば、日本では「中国崩壊論」が流行りま
した。
「08年の北京オリンピック、10年の上海万博前後、バブルが崩
壊。一気に体制崩壊まで進む」というのです。
しかし、
「中国は、08~10年に起こる危機を短期間で乗り切る」
その理由は、「中国がまだ成長期だから」でした。
▼中国の変革は近い
しかし、時代は変わっていきます。
成長期の国は、必ず成熟期に突入する。
では、中国はいつ成熟期に入るのでしょうか?
私が見るに、中国は現在、「成長期後期の最末期」にいます。
2018年末から2020年
頃成熟期に突入すると思います。
習近平は、二つのことを熱心に研究させているといいます。
一つは、ソ連崩壊です。
彼は、「ソ連崩壊は、バカなゴルビーが民主化、自由化したの
が原因だ」と考えている。
それで習は、逆に独裁を強化している。
もう一つは、「日本のバブル崩壊」です。
なぜ起こったのか?
どうすれば回避できたのか?
研究は、一定の成果をあげるかもしれません。
しかしこれらは、「ダイエットをすれば老化を遅らせることが
できる」
といった類の話です。
人間に時の流れを止めることができるでしょうか?
盤石に見える習近平体制。
しかし、それほど遠くない未来に、私たちは中国の変革を目撃
することになるでしょう。
ーーー
成熟期になると、経済成長がとまります。
すると、「政権の正統性」を確保するために、「愛国心」と
「脅威」を利用する可能性が高まる。
つまり、習は「正統性を確保するために危機をつくりだす」
かもしれない。
そうなると、日本に危機が訪れます。
日本は、どうすればいいのでしょうか?
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プーチン、金正恩を招待、なぜ?
【モスクワ時事】ロシア下院のメリニコフ第1副議長は4日、
プーチン大統領が北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長を9月に
極東ウラジオストクで開催される「東方経済フォーラム」に
招いたことを明らかにした。
モスクワを訪問した北朝鮮最高人民会議代表団との会合で語
った。>
「東方経済フォーラム」は、9月11日~13日に開催されるそう
です。
安倍総理も参加される予定ですから、「日朝首脳会談」も行
われるかもしれません。
ところでプーチンは、金に会って、何をいうつもりなのでし
ょうか?
基本から抑えておきましょう。
プーチン・ロシアの本質は、「アメリカが悪の根源だ!」と
いう信念です。
1991年末にソ連が崩壊すると、新生ロシアと米英の関係は一
時よくなった。
しかし、関係は徐々に悪化していきました。
ロシア側にいわせると、理由は、「アメリカがNATOを拡大し
たから」となります。
NATOは、いうまでもなく「反ロシア軍事ブロック」。
ソ連崩壊後、NATO加盟国は13か国増えた。
そのほとんどは、かつてロシア(ソ連)の影響圏だった東欧
の国々です。
バルト3国は、
旧ソ連、つまりロシアにとっては、「かつて
自国領だった国々」である。
さらに、アメリカは、これも旧ソ連で、ロシアの隣国、ウク
ライナ、グルジアをNATOに入れようとしている。
「反ロシア軍事同盟を、どんどん拡大している」
プーチンがアメリカを憎悪している理由は、ここにあるので
す。
ロシアの西側は、こんな感じ。
東側はどうでしょうか?
こちらには、アメリカの同盟国・日本と韓国がいる。
北朝鮮の位置づけは、「アメリカの侵略を防ぐ『緩衝国家』。
ですから、プーチンは、ロシアの国益のために北朝鮮と金を
守ります。
▼プーチンにとっての北朝鮮核問題
では、プーチンにとって、北朝鮮核問題はどうなのでしょう
か?
彼は主張は、以下のとおりです。
・北朝鮮の非核化を支持する
・問題は、対話によって解決すべきである(戦争反対)
なぜこういう話になるのでしょうか?
ロシアが、北朝鮮の非核化を支持しているのは確かです。
しかし、その理由は、日本、アメリカ、韓国とは違う。
日米韓が、北の核に反対するのは、「核攻撃されるリスクが
あるから」。
とても深刻ですね。
一方、ロシアには、「北から核攻撃される」というリスクが
ありません。
しかし、ロシアは「核の寡占状態を維持したい」ので北の核
に反対します。
もし「北の核はOK」という話になれば、日本や韓国の核武装
を阻止できる根拠がなくなってしまう。
次に、なぜロシアは、戦争反対、対話支持なのでしょうか?
これは、わかりますね。
戦争になれば、必ずアメリカが勝つ。
そうなると、「緩衝国家」は消滅し、戦後、ロシアと北の国
境に米軍基地ができる可能性が高い。
これは困ります。
▼プーチンは、金に何をいうか?
6月12日の米朝首脳会談でどうなるかにもよりますが。
それでも、プーチンが金に伝えるメッセージは、同じだと思
います。
つまり、「決して、決して、決してアメリカを信じるな!」。
プーチンは、アメリカのイラク戦争に反対でした。
しかし、守り切れず、フセインは殺された。
プーチンは、2011年の米英仏によるリビア攻撃に反対でした。
しかし、彼は当時首相で、大統領はアメリカ好きのメドベー
ジェフだった。
メドは、アメリカに取り込まれ、カダフィを見捨てた。
結果、カダフィは殺されました。
そしてプーチンは今、シリアのアサドを、守っています。
アメリカは、熱心に「反アサド」を支援していましたが、7
年の内戦を経て、いまだにアサドを倒せないでいる。
ロシアは、「緩衝国家」の長・金正恩を、これからも可能な
かぎり守ることでしょう。
「ロシアの国益は何で、プーチンの考えはこうで」というこ
とは、正確に知っておく必要があるでしょう。
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